- 店内ミーティングってどうやればいいの?
- 自分(店長)だけがしゃべってしまった
- ミーティングをやったが、何も変わらない
- どうしてミーティングに参加者が集まらないの
- 参加者にもっと積極的に発言してほしいのに
- グチの言い合いになって終わってしまった
店長なら店内ミーティングを成功させようと頑張っても、上手くいかないことの方が多くないでしょうか。
私は約20年の店長を経験しており、現在は親会社の本部マネージャーとなっております。
その店長時代には、店内ミーティングを何度も行ったがほとんど上手くいきませんでした。
ですが、「ファシリテーション」という言葉を知り、その実践によってミーティングの質が大きく向上しました。
ここでは、「ファシリテーション」の「基礎」を使った店内ミーティング方法を紹介します。
この手法を使えば、店長の思い描く店内ミーティングになることでしょう。
ファシリテーションとは
私が「ファシリテーション」の言葉に出会ったのは、店長時代に「ロジカルシンキング」を勉強していた時のことです。
当時、店内ミーティングは実施したものの成果が出ませんでした。
- 特定の人しか発言しない
- いつも同じような意見しかでない
- 結論が出ない、まとまらない
- 問題点(グチになる)しか出ず、解決策が出ない
- 時間通りに進まない
- 報告連絡会になっている
- 参加者が決まった内容に納得できていない
こんな感じでした。
その時に独学していたのが、「ロジカルシンキング」で、「ファシリテーション」にはその時出会いました。
そして、その目的は、
会議やミーティングなどに集まる、様々な参加者から出来る限りたくさんの意見を引き出し、それらの意見をまとめ、円滑な進行を行い、ゴールへ導く手法のことです。
そして、それを実行する人を「ファシリテーター」といいます。
ファシリテーションって、ミーティング技術ってことか
ファシリテーターの存在が重要なのね
ファシリテーターとは
「ファシリテーション」を実施するには、いろいろな手法を使って場をまとめる進行役が必要です。
その進行役を「ファシリテーター」といいます。
実際、私が店長の時、店内ミーティングを「ファシリテーター」して「ファシリテーション」しました。
また、店内ミーティングだけでなく「エリアミーティング」「タスクチームミーティング」などでも実施することで成果をあげることが出来ました。
そして、次のような成果が出たのです。
- 思いもつかないような新しい考えや発想が生まれる
- 参加者同士のチームワーク良くなる
- ゴールを明確にでき参加者全員と共有できる
- 普段意見しない人も意欲的に発言できる
- 参加者自ら考えて出したゴールになる
どうやったら、そんな成果になるのだろう?
ファシリテーターの技量で成果が変わりそうね
ファシリテーターの役割
実際、ファシリテーションで成功させるには、準備が大事でした。
「ミーティング日時」「テーマ(ゴール)」「参加者」「スケジュール」など、たくさんの準備が必要です。
もちろん、ミーティング中も参加者が白熱する意見交換などを取りまとめる必要があり、多忙です。
ここで、重要だったのは「ファシリテーターとしての役割」を外さないことです。
意見しやすいミーティングの雰囲気作り
ミーティングが始まっても、参加者の意見が出ず、店長一人が話しているなんてことありませんか?
講演会のような形式でしたら何も問題ありません。
ですが、ファシリテーションでこの状況は起こってはいけません。
そこで、私が使った手法は「アイスブレイク」「ブレーンストーミング」などでした。
これらの手法は、応用編でお伝えしますね。
しゃべりにくい雰囲気のミーティングってあるよね
どういう手法があるのかしら?
ゴールを決める
私は、勘違いしてあらかじめ決めたゴールが間違っていた経験があります。
- 新しい商品を1日平均10個売るために、お客様が来店された時に決められたトーキングで必ず全員従業員がおすすめする。
このゴールにたどり着くために、参加者にさくらを仕込み、ファシリテーターである店長が強引に発言するなど、行ったのです。
お気づきでしょうが、こうすれば形式的なミーティングにしかなりません。
ここで言う「ゴールを決める」という意味は、
- どういった状態を目指すのか
- どういったものをテーマにしているのか
- どうしてその活動をやるのか
- それらを目指すにはどのような方法手段があるのか
これらの目的地をファシリテーションがスタートするときから明確にして参加者と共有することです。
これにより、質の高いミーティングになります。
何をしてるか、わからないミーティングは面白くないね
ゴールがないと意味がないようね
時間管理
ミーティング日時を計画するにあたって、タイムスケジュールを決めます。
私にはスケジュールなしで店内ミーティングを実施し、失敗した事例があります。
- 時間があまって雑談になった
- ミーティングが盛り上がりすぎて、まとまらなかった
- 内容が適当だったので、ゴールが明確にならなかった
- 参加者が時間を気にして、発言がなくなる
こんな感じでした。
しかし、時間管理することで白熱するミーティングを時間通り実施し、内容ももれなくこなすことができました。
スケジュールを決めて時間管理することは、ファシリテーターの役割です。
それは、参加者が時間を気にすることなく、話し合いが出来る状況を作るということです。
そう言えば、早く終わらないかなって思ってたことあったなぁ
時間を気にせず参加したいわね
参加者同士のコミュニケーション促進
ファシリテーターは、参加者同士のコミュニケーションがうまくいくようにコントロールする必要があります。
ここでも、私の失敗例を紹介します。
- 発言者の発言を止めて、自分が発言しまったため、その後、発言しなくなった
- 形式的に参加者が発言していた
- 同じ意見しかでない
- 特定の人しか発言しなかった
ここでファシリテーターとして、重要なのは次のことだとわかりました。
- 話に、うなずく
- 話に、相づちをうつ
- 話に、「はい」「なるほど」「そうなんだ」「うん」などを言う
- 発言内容に対し、批判や否定をしないルールを決める
- 発言者が偏らにように意見を求める
- 相手のペースに合わせて話しを聞く
- 色々な意見が出るのを歓迎する
つまり、「聞き上手」になるということです。
発言を聞いてもらえると嬉しいよね
聞き上手になることがポイントね
意見をロジカルにまとめる
ファシリテーションでは、本当に多種多様な意見がたくさん出てきます。
今まで気づかなかった新しいアイデアが生まれるのが目的だからです。
ファシリテーションを始めた当初の私は、良い意見が多すぎてまとめきれず、良いミーティングだったねで終わった記憶があります。
ここで、重要なのが「ロジカルシンキング」です。
ロジカルシンキングといっても技術は多岐におよびます。
手法には「MECE」「ロジックツリー」などがありますが、これもまた応用編でお伝えしますね。
盛り上がれば、良い意見をいっぱい言いたいよね
ロジカルにまとめる技術がいるのね
参加者の意見一致(合意)
せっかく良い意見や発案があっても、参加者が納得していなければ具現化はされませんよね。
ファシリテーターとして納得するまで意見交換をさせ、大多数の支持を得られるような状況にすることが求められます。
私が実施した方法では、その意見に対し「賛成する人には反対意見」を「反対する人には賛成意見」をわざとするようなディスカッションをしました。
すると不思議なことにメリットとデメリットがはっきりするという面白いことになりました。
これも、応用編でお伝えしますね。
全員が納得するのは難しいだろうな
大多数の理解を得るのがファシリテーターの役割ね
まとめ
店長が店内ミーティングを成功させる方法としてファシリテーションがあります。
ファシリテーションではファシリテーターが重要な進行役となります。
ファシリテーターには、重要な役割が6つあり、店長はそれを理解する必要があります。
ここでは、ファシリテーションの基礎をお伝えし、その重要性を理解いただけたと思います。
次は、ファシリテーションの応用編をお伝えしますので、読んでいただけると嬉しいです。
店内ミーティングを成功させ店長としてのスキルが向上することにより、店舗運営が店長の思い描くものとなることを期待しています。