- 「店長、話があるんですけど」
- 「テストの点が悪くて・・・」
- 「人間関係で悩みがあるんですけど」
店長であればこの言葉を聞くと「ドキッ」とした人、いますよね。
なぜなら、「辞めたいんです」と退職の話をされるからです。
この記事は、いっぱい従業員(アルバイト)が辞めて困っている人に読んでいただきたい記事です。
私は、約20年間の店長経験があり、成功と失敗を繰り返し経験し、本部マネージャーにまで昇進できました。
私も店長として同じ悩みを持っていましたが、たった3つの行動を実践するだけで、簡単に辞めてしまう従業員が激減したのです。
この3つの行動は、とても簡単に実践できるうえ効果は抜群です。
つまりこの3つの行動だけで、人手不足が解消し、スケジュールが埋まらないことに悩むことがなくなるでしょう。
行動1:従業員を承認する!
見出しを見て、「わかりました!従業員を褒めればいいんですよね!」って思った人は間違いです。
実際に、私も同じ考えで行動し、従業員に好き勝手されるお店に陥った経験があります。
その経験から承認とは、褒めることも必要ですが、叱ることも大事ということに気づけたのです。
では、さっそく承認とはどういうことなのか、説明していきます。
大好きな部活を辞め、大嫌いな塾へ行くエピソード?
ここからの話は、私の知人のことです。
その娘さんは、絵を書くことがとても大好きでクラブは美術部に所属していました。
仲の良い親友と一緒に美術部に通ってたので、楽しい部活だと親は思っていたようです。
ところがある日突然、「美術部の顧問が嫌だから辞める!」と言い出したのです。
理由は、家族旅行などの理由で部活を休んだ時、絵がうまく描けない時などに顧問に言われた言葉が原因でした。
- なんで部活休むの!
- この前も休んだよね!
- なんでこれが出来ないの!
その一方で、親のすすめで週一回、大嫌いな数学だけ塾にいやいや通っていました。
数学は大嫌いだったのに、「美術部辞めたら、塾を週5日に増やしたい!」と言い出したのです。
理由は、塾の講師からの言葉が原因でした。
- 今日もちゃんと来たね!えらいね!
- すごいね!この問題が出来るようになったね!
もう、お気付きですよね
理由はとても単純です。
- 塾は行くのが当たり前だが、行くと毎回褒めてくれる。
- 部活は、行っても褒められないが、たまに休むとメチャクチャ嫌味を言われる。
リーダーがどのような言葉をかけるかで、その人が辞めるか辞めないかに大きな影響を与えるのです。
つまり、店舗リーダーであるあなたの言葉次第で従業員の心が変化します。
叱りながら承認する!?
飲食店は、とても忙しいピーク時間や繁忙期というものがあります。
そんな時に従業員が遅刻をしたら、店長はどんな声をかけますか?
「何やってんだ!こんな忙しい時に遅刻しやがって!何、考えてるんだ!!!」
これは私が実際に行った言葉で、店舗の雰囲気は一瞬にして悪くなりました。
それでは、次の言葉をかけた場合は従業員はどう感じるでしょうか。
「何やってんだ!お前なしで店が上手くいく訳がないだろうが!!!」
いかがでしょうか。
実際、この言葉をかけた従業員は、目の色が変わり一生懸命な姿で働いた光景は今でも鮮明に覚えています。
従業員は、店舗にとって自分の存在が大事であることに気づき、それに応えようと行動が変わったのでした。
つまりは、承認とは存在そのものを認めることなのです。
従業員は承認を求めている!
断言します!店舗の従業員は、報酬が良い・成果や業績を認められるから辞めないのではありません。
従業員は存在そのものを認めることが最も重要です!
下記は、『Harvard Business Review』からの引用です。
従業員は会社や上司から認められたいと思っている。
ただし、彼らの欲求は2つあることを忘れてはならない。
成果や業績に基づいて肯定的なフィードバックを与えること(レコグニション)も必要だが、人としての存在そのものを認めること(アプリシエーション)はより大切である。
また、このマネジメント誌では次に上げる3つの簡単な方法を紹介している。
https://www.dhbr.net/articles/-/6371
●話を聞く
一緒に働く人のためにできることは、単純なことでもある。
携帯を置き、コンピュータの前から離れ、相手の話に真摯に耳を傾けよう。
●相手のいいと思うところを伝える
その人がすばらしいことをしたから、その人に頼みごとをしたいから、ではなく、これを自発的に行うと効果絶大のプレゼントになる。
同僚の自身に対する見方も、あなたとの関係性も、チームの文化もよい方向に変わる。
●声を掛ける
セオドア・ルーズベルトが言ったとされる、好きな格言がある。
「人は、あなたが関心を持っていることを知って初めて、あなたの知っていることに関心を持つ」。
これは誰が言ったにしても、肝に銘じたい言葉だ。
https://www.dhbr.net/articles/-/6371?page=2
そして、この3つを実践するとても簡単な行動が1つだけあります。
それは「挨拶」です。
この3つを実践するのが難しい人は、挨拶はとてもおすすめです。
また、「【店長悩み解決】元店長が教える、業績が激変する店長の話し方!リーダーの言葉が武器になる方法!」でも詳しく紹介します。
行動2:店長(リーダー)が笑顔になれば店舗が良くなる?!
タイトルを見て、「何を今さら」「そんな事ぐらい知っているよ」と思った人がほとんどですよね。
ですが、この単純なことが出来ていない人は多いです。
もっとも、20代の私も怖い顔でフロアに立ってました。
どんな人と一緒にいたいですか?
いつも疲れた顔やしかめっ面をして、「ちゃんとやれよ!!」「あいつは駄目だ」とか言っている人。
いつも笑顔で楽しそうにして、「ありがとう!」「○◯さんは、今日も笑顔が素敵だね」とか言っている人。
みなさんは、どっちの人と働きたいですか?
もちろん後者ですよね。
- 人は機嫌の悪い人の横には居たくない。
- 人は笑顔で楽しそうな人の横に居たい。
ミラーニューロンの力を知ろう!
「ミラーニューロン」という言葉を知っていますか?
ミラーニューロンとは実際に存在する、人間の脳細胞の一種です。
- 相手の表情や行動からその人の気持ちや考えなどを理解し、あたかも自分のことのように感じることの出来る人間の能力です!
店舗のリーダーである店長の表情や行動は、周りの従業員に大きな影響を与えるのは、脳科学の分野でも証明済みということです。
私も店長のとき、イライラしながら怖い形相でゴミ箱を思い切り蹴って、周りの従業員の表情を一変させたことがあります。
つまり、店長が笑顔であると周りの従業員も笑顔になりそれが連鎖するということです。
行動3:新人従業員の居場所を作る重要性!
店長なら直感的に感じているのではないでしょうか。
店舗の従業員が一番辞める確率が高いのは、採用して間もない時期、つまり新人です。
新人従業員が辞める理由
採用担当者用サイト『ヒトクル』では、新人スタッフが辞める3大要因は、次のように言われています。
つまり、お店で居場所がないことが新人を辞めさせているのである。
孤独を味わうのは、出退勤と休憩の時!
前述の3大要因は、全員が新人従業員に関心を向けていない状態です。
ですので、私も新人従業員にあえて意識して話かけていたのを覚えています。
つまり、店長が関心を持っていないことが新人従業員を辞めさせている原因なのです。
特に孤立してしまうタイミングは出退勤と休憩のときです。
そこで、孤立させない店長の行動を紹介します。
- 「おはよう!今日も来てくれてありがとう!」
- 「お疲れさん!さっきは、頑張ってくれて、ありがとう!休憩後もよろしくね!」
- 「お疲れさん!今日も頑張ってくれてありがとう!次も来てね!」
これらを、それぞれのタイミングで言うだけです。
もちろん、「笑顔」です。
また、他の従業員からも声をかけるようお願いするのも効果的でした。
ただし、それには前提条件があります。
上記の言葉を店長が率先して話かけていることです。
なぜなら、実践していない店長から頼まれた従業員は、「何、いってんだよ。お前がやれよ。」「なんで、俺がしなくちゃいけないんだよ」など、否定的に捉えて逆効果になってしまうからです。
まとめ
従業員が辞めない3つの店長の行動は、
- 従業員を承認する!
- 店長が笑顔になる!
- 居場所をつくる!
すべて意識さえすれば、簡単に出来ることです。
ここまで、読んでもらえた皆さんは、「店舗をどうにかしたい!」と強い想いを持った人です。
そうでなければ、ここまで読むことはないでしょう。
そんな、意識の高い店長であれば必ず出来ると信じております。
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